今の自分がいかに恵まれてるかを再確認する旅

ドン底やったあの頃の環境に身を置いてみる


2月22日の早朝。

ふと思い立って、クルマに乗り込んで自宅を出発した。

行き先は・・・

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かつて僕が早朝にアルバイトしてた、某地方の中央卸売市場。

ホンマにあの頃は最低やった。

なんでわざわざ、そんな思い出したくもない最低やった頃の環境に身を置くのか??


昼の大阪の街には、それなりに人がいるとはわかってても、先般の被害事故などにより・・・


『また無免許や前方不注意のクルマが突っ込んで来るんちゃうか?』

『ただでさえ大変な時にこれ以上会社に迷惑かけられへんやろうが?』


というマイナスの思考スパイラルにハマり、イマイチ気分が乗らず、休業制度があるのをいいことに、仕事に行こうという気力がなくなってる自分に喝を入れるのが目的。


過去にも書いたと思うけど・・・

あえて最低やった頃を振り返ることで、いかに今の自分が恵まれてるかを再確認できるから。

冗談はどけてあの頃はホンマに最低やった・・・それに比べたら今の自分はホンマに恵まれてる!!



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久しぶりに訪れる休み前の市場は・・・全然活気がない。

今から10年前、僕はこの市場内の青果仲卸商で早朝アルバイトをしてた。

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この【デッチ】という大八車みたいなやつに山盛りの野菜を載せて、得意先のトラックに積み込みに行く。

大抵は複数の得意先の荷物を混載するので、その順序を考えて積み下ろしをしないと、ウイリーして積荷をひっくり返してまう。

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物量が多い場合は、このターレー(ターレット・トラック)の出番や。

テレビニュースで放送される、豊洲市場の映像で頻繁に目にしたことがあると思う。

これはバッテリーの電力で動く。

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外側の黒くて太いリングはハンドル。

内側の銀色のリングがアクセルで、これを下に押さえつけると走り出す。

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ハンドルの下に見えるレバーで前進と後進を切り替える。

床から生えてるペダルがブレーキ。

右下の金色のレバーは、クルマでいうところのサイドブレーキやね。

一応は申し訳程度にイスも付いてるけど、立ったまま乗ることが殆ど。


ちなみにこの市場の積み込み場には、大阪中央の本場や東部、あるいは木津などのような屋根がない。

もちろん、だからと言って、建設現場のように雨の日や風の日は仕事がなくなるワケがなく、特に冬場は寒さに震えながらひたすら黙々と青果を積み込んでた。

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ここは青果の卸売場。

この写真を撮ってる間にも、横をフォークリフトが結構な勢いで往来するが、ヘルメットを被って乗務する者は皆無。

10年も経てば少しは進歩してるかと思ったが、相変わらずここには安全衛生など、コンプライアンスという意識は全くない。

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青果の仲卸売場。

やはり相変わらず、ここの連中には通路という概念はなく、仕入れに訪れる客の安全は二の次。

こんなこと、少なくとも大阪市内の各市場では考えられん。

そして・・・自分たちのステージである場内に平気で唾や痰を吐き捨て、タバコの吸い殻を投げ捨てるから、とにかく汚ないことこの上ない。

よく『10年ひと昔』というが・・・10年経ってもあの頃のまま何も変わっておらず、何の進歩も見られない。


ここの市場の特徴は・・・とにかく料理人の姿を見るのは稀で、仕入れに来てるのはほとんどがスーパーのバイヤーや八百屋の店主。

その理由は・・・料理人にいろんな提案を出来る仲卸人が少ないから。


ムーディー勝山やないけど・・・ホンマに商品を右から左に流してるだけ・・・。

料理を知らんわ、商品の扱いは雑やわ、汚ないわ・・・そら料理人がスーパーとかに流れるはずや。


全体的にそんな感じやから・・・

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水産の仲卸売場も

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水産の卸売場も全然活気がない。

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関連棟に至ってはこの有様・・・。


いかに家族を守るためとはいえ、あの頃の自分は、よくもまぁこんな所で働いてたなぁと思う。

詳細は避けるが・・・仕事上でも理不尽な扱いを受けることなんて日常茶飯事やった。

ホンマにここにはいい思い出が何もない。


冗談どけて、ホンマにあの頃は最低やった。

あの頃と比べモンにならんくらい今の自分がいかに恵まれてるかを再確認



あれから10年経って・・・

いま僕はタクシードライバーをメインの仕事としてる。

会社に恵まれて、こんな時でも数々の救済策を打ち出してもらって・・・本当に【大事にされてる】と実感してる。

もし今の会社でタクシードライバーをやってなかったら・・・休業させてもらって、ノーテンキにこんなブログを書いてる場合やなかったと思う。

被害事故でメンタルが弱ってようが何しようが、家族を守るために毎日神経をすり減らしながら出庫して・・・ともすれば・・・タクシードライバーの仕事そのものから身を引いてたかも知れない。


ちょっと荒療治やったかも知れんけど・・・

あえて最低やった過去を振り返る旅に出たことで、あの頃とは比べモンにならんくらい、今の自分がいかに恵まれてるかということを再確認できたと思う。

もう十分すぎるくらいに充電させてもらい、いまの会社には只々感謝しかありません。


いよいよ大阪・兵庫・京都の緊急事態宣言が、2月末で解除になる可能性が高まってきた。

なので、もうそろそろ、乗務に復帰しようと思ってます。

微力ではありますが・・・今度は僕が会社に恩返しする番。


あくまでも事故や違反をやらかさんように留意して・・・会社のため、そしてもちろん家族と自分のためにしっかり仕事をしようと思います。

いろいろあったからこそ心に沁みるアルバム



実はこの日、なぜか久しぶりに山下達郎のアルバムが聴きたくて、自宅から持ち出してた。

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タイトルは【僕の中の少年】。

1988年、僕が高校3年生の時にリリースされたアルバムやね。

クルマのCDプレーヤーにセットして市場を後にした。

程なくして、軽快なテンポの【新・東京ラプソディー】で始まった。

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僕がこのアルバムの中で一番好きなのがこの【寒い夏】。


『大人になるとみんな、話し方を忘れてく。やがて、いつか、青い鳥がいないことに気付くよ』


という歌詞が沁みる。



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この【蒼茫】も好きな曲のひとつ。

エンディングでは、山下達郎&竹内まりや夫婦と、桑田佳祐&原由子夫婦によるユニゾンコーラスが展開され、桑田さんのエッジの効いた声と、原坊の綺麗な声が前面に出て、曲に彩を添えている。



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アルバムタイトル曲でもある【僕の中の少年】は、当時のホンダ・インテグラのCMで流れてた。

リトラクタブルヘッドライトの白のインテグラが颯爽と駆け抜けるシーンによく合ってた。



いずれの曲も、年齢を重ねたいま改めて聴くと、実に深いものがある。

今回は特に市場を後にしてから聴き始めたので、あまりに深すぎて、不覚にも涙してしまったのはここだけの話。


興味のある方はぜひお試しを。


それではまた!!



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Author:Driver Takabou

大阪の昼日勤タクシードライバー、ブロガーなどの顔を使い分けて自由に働き、ストレスフリーに生きる、UKロック好きな自由人オヤジです。

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